仕事、家事、子育て。平日、旦那は毎日遅い。手伝ってもらえる親族は近くに住んでいない。となると、自分の時間はほぼゼロ。毎日忙しすぎて、余裕がなくて、どうしてもイライラすることが多くなってしまいますよね。
私も一時期は、「これは病気なんじゃないか?」と思うぐらい、イライラが止まりませんでした。でも子どもや夫に怒りをぶつけた後は、必ず自己嫌悪。そこで何とかしたいと考え、色々と試してみました。今では少し怒りをコントロールすることができるようになってきたので、効果があったことをご紹介したいと思います。
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私のイライラの症状
子どもを産む前から、すぐに頭に血が上って、人に怒りをぶつけてしまう性格ではありましたが、子どもを産んでからは、それが悪化しました。高齢出産で体力的にきつかったことに加え、娘が「スーパー寝ない赤ちゃん」だったこともあって、絶不調の状態が続きました。
体が元気じゃないと、どうしても怒りっぽくなってしまいます。夫や子どもの、悪気のないちょっとしたことが、いちいち気に障り、毎日、キーキー怒っていました。
例えば休日、お出かけするという時。家を出る時間のぎりぎりまで、子どもの世話や家事に追われ、自分の身支度を整える暇もありません。子どもは「ママ、ママ」とまとわりついてくる。夫は、自分のことしかしない。イライラして「もう!ママは髪の毛をとかす時間もなくてボサボサだから、お出かけできないよ!二人で行ってきなよ!」と怒鳴ったりしていました(娘、ごめんよ。泣)。
今思うと、なんであんなことで、あんなにイライラしていたんだろうと思いますが、産後のホルモンバランスが乱れていたのかもしれませんね。
試してみたこと
このままではまずいと思い、イライラを止めるにはどうすればよいか、インターネットで色々と調べてみました。そして見つけたのが、怒りをコントロールする「アンガーマネジメント」という手法。そこでは色々なやり方が紹介されていました。
例えば、怒りを感じた時に、頭の中で「1,2,3」と数える「ストップシンキング」。イライラした時に、怒りの対象の良いところに目を向ける、「ポジティブフォーカス」。どれか一つ、自分に合うやり方を見つければ良い、ということでした。
ところが、冷静な時に、「アンガーマネジメント」の手法を読めば、「ふむふむ、なるほど。こんどイライラした時には、これをやってみよう。」と理解することができるのですが、頭に血が上っている瞬間は、そんなことはすっかり忘れてしまい、うまく対処することができませんでした。
そこで、「アンガーマネジメント」の手法を、「怒りが爆発しそうな瞬間の対処法」と、「心が落ち着いている時の対処法」とに分けて、自分に合う方法にアレンジしてみました。
怒りが爆発しそうな時に、効果があったこと
「怒りが爆発しそうな瞬間の対処法」として効果があったのは、「アンガーマネジメント」で言うところの、「タイムアウト」という手法のアレンジ版です。
「タイムアウト」というのは、カッとなって、怒りの感情が暴走しそうになった時に、その場から離れて、間を取る、というやり方です。怒りのピークは6秒で、この時間をやり過ごせば、怒りが爆発しないで済むそうです。
色々な「間の取り方」があるかと思いますが、漠然と「怒りの感情が起こったら、間を取るようにしよう」と考えるのではなく、「間の取り方はこれ」とあらかじめ決めておいたほうが、怒り心頭で、理性が働かなくなった時に、条件反射的に動きやすいのではないかと思います。
私の場合は、洗面所に行って歯磨きをすることでした。洗面所に行ってドアを閉めて一人になって、心を落ち着かせます。歯磨きに集中することで、なおのこと怒りが治まってきます。歯磨き、前から好きなのですが、なぜか心が落ち着きませんか?
自分の好きな小物だけを置いて、いつもすっきりきれいにさせてある「洗面所」という空間も、私にとって、怒りを鎮めるのにとても適している場所でした。大きな鏡に映る、自分の怒った顔が見えてしまうことも、ゆがんだ顔を見て嫌な気持ちになったり、ばかばかしい気持ちになったりして、怒りを鎮める効果がありました。
そして歯磨きで精神統一をしているうちに、「そういえば夫は、こんないいところもあるよな~」とか、「娘は最高に優しくて、かわいいくて、大好きじゃないか!」とか、思いだしてくるのです。
このことは、たまたま怒りが爆発しそうな時に、もう寝る時間だったので歯磨きをしていて気が付きました。「あれっ?怒りがおさまっているな」と。
歯磨きする時間でない時は、爪や眉毛のお手入れをしたりしますが、それでも心が落ち着きます。嫌なことがあった時に、猫が毛づくろいをするような効果があるのでしょうかね(笑)。
他には、ひたすら掃除をするのも効果がありました。普段気になっていながら、なかなか手がつけられなかった汚いところをゴシゴシゴシ。怒りのパワーで、いい感じに力も入ります(笑)。体を動かすと、脳がクールダウンされるのでしょうか。
心が落ち着いている時に、認識しておくとよいこと
次に、「心が落ち着いている時の対処法」として、効果があったことをご紹介します。
イライラする時期を認識して、その時期は疲れをためないようにする
ある時、同じ状況になっても、やけに怒りっぽい時とそうでない時があることに気が付きました。いわゆる月経前症候群(PMS)ってやつだと思います。この時期は体も疲れやすいですが、疲れると怒りっぽくなってしまうので、疲れをためないように、早く寝たり、お酒や食べ過ぎを控えたり、気を付けるようにしています。
「今は怒りっぽい時期だから、イライラしないように気を付けないとな」と、あらかじめ認識しているのと、していないのとでは、感情をコントロールするのに大きな違いがありました。
夫に対するイライラへの対処法
夫への対処法として重要なのは、「イライラする前に、やってもらいたいことを言葉で伝える。そして人は自分と同じではないので、思い通りにならなくても、しかたがないとあきらめる(認める)心を持つ」ということです。
例えば休日。私は朝からずっと忙しく家事をこなしているのに、夫は何もしないでダラダラしています。そんな時、「どうして手伝ってくれないんだろう」とイライラしますが、夫からしたら、私に対して、「どうしてそんなにきちんとしてるんだろう。もっと適当でいいのに。休日はゆっくり休めばいいのに」と思っているということです。つまり夫は、怠けているわけではなくて、単に考え方が違うわけです。
そこで、イライラをためないためにも、手伝ってもらいたいことを、明確に言葉で伝えることにしました。そしてその時に、夫は私とは違う人間なので、私とは違うやり方で、例えば洗い物をしたとしても(つまり雑)、それはもう仕方がないので、あきらめる、ということにしました。悪気があるわけではないのです。一生懸命やっているのです。よね(笑)。
でも、こんな風に考えられるようになるまでに、長い時間がかかりましたー(笑)。
この考え方は、友達や上司、仕事の関係者などにも適用していますが、良い関係性を築くにあたって、なかなか効果があります。
子どもに対するイライラへの対処法
子どもに対してイライラする原因として、私の場合は、「自分の思い通りにならないから」という要素が、とても大きいことに気づきました。
「部屋はきれいにしておきたいのに、片付かない」。「ご飯はきちんと手作りしたいのに、作れない」。「自分の時間が欲しいのに、持てない」。などなど。
でも、「あー、もういいや」と考えるようになったら、心が楽になりました。
掃除はお掃除ロボがしてくれる範囲だけでいい。洗濯物は週末まで畳まずに、籠の中から取り出していけばいい。待ち合わせの時間に遅れてもいい。外に遊びに連れていけなくたって、一日中部屋でだらだらしていたっていい。時にはインスタント食品だっていい。などなど。
パーフェクトな育児だけど、イライラと怒っているお母さんより、笑っている、だら母のほうがいいはず。
子どもは決して、ママを困らせようとして、ぐずぐずしたり、好き勝手にしたり、しているわけではないのですよね。
以上が、怒りっぽい私の「アンガーマネジメント」の方法です。まだまだ完璧には、怒りをコントロールすることができていませんが、これからもうまく、イライラの感情と付き合いながら、家族や友人と、良い関係を築いていければと思っています。
特に子育て中のお母さんで、子どもや夫に対するイライラが止まらない!と悩んでいる方にとって、少しでも参考になればうれしいです。

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